I Want A Music Using Rear Laser Audio
なんとこのカーブ私とオナイドシじゃん。
私はてっきりRIAAはすべてをカバーする、と思っていた。私の学生時代の情報なんてそんなもの。今のようにタダで情報とりまくり、なんて時代ではなく、信頼できる、使える情報は、それなりにお金や時間を使わないと得られなかったのだ。その結果が「RIAAはすべてをカバーする」という思い込みであり、BassとTrebleが何故アンプについているのかが疑問として残ったままの状態なのだ。
「時」は多くのことを解決する。還暦を過ぎた今、学生時代の思い込みや疑問を解決する時間と手段は多くなった。そんな中また調べ始めたのがフォノEQとRIAAカーブだった。
コルグの製品は、このフォノEQカーブを6種類備えている。RIAAカーブ以外に五つあるということだ。しかもこのカーブを適用する場面を選択できる。「掛け録り」と呼ばれる仕方と「後掛け」と呼ばれる仕方の二つだ。なんだか「掛け蕎麦」と「盛り蕎麦」の違いのような感じだが。「掛け録り」は文字通りフォノEQカーブのどれかをONにしてレコードを録音・モニターする、「後掛け」はフォノEQを一切使わずに録音・モニターした音を、再生する時に6種類から選んだ一つのカーブを適用するわけだ。
前者で録音すれば、好みのフォノEQカーブで再生した音が保存でき、後者で録音すればフォノEQを通さない音が保存できるため、再生の度に異なるカーブで聴くことも可能になるのだ。
思うに、レコードのアーカイブには後者が適しているといえる。将来フォノEQ機能をソフトウエアとして提供する製品が増え、優秀な製品が現れたら、アーカイブ音源を損なうことなく、最新技術の恩恵を受けられるのだ。
まぁそうした需要も徐々に出てきたんだろう。
アナログの見直しによってデジタルも活気づく‥‥どちらかがどちらかを淘汰しておしまい、という風では経済が回らなくなった、ということだろう。これからは、アナログ、デジタルそれぞれがそれぞれの特徴や長所を認めあい、巧く融合していく時代になるんだろうなぁ。そうなることを大いに期待したい。
音に関していえば、アナログ、つまり連続音にまさるものはない(とおもう)。今ハイレゾなんて呼ばれる音の技術もしょせんレコードの音質に追いつこうとしているに過ぎない。
私などはハイレゾなどというデジタルの技術も重要だが、こうした高いデジタル技術でより(というか、圧倒的に)精度の高いグルーブ(音溝)をもつレコード盤を作った方が、経済的な意味でもより効果があるように思うのだ。
その意味でコルグの製品は先進的で面白い製品だと思うし、レーザーターンテーブルと組み合わせて得られる音というのはかなり先進的なものだと思えるのだ。
〝音斎処〟では今後このような方向でのレコードコンサートも企画していきたい。
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